読みました。「貯金兄弟」

有名国立大卒で広告マンになった、金遣いの荒い兄・宗一郎と、高卒で消防士になった貧乏性の弟・翔太。金銭感覚が正反対の兄弟の人生を追いながら、生涯年収や貯金、生命保険や住宅ローンについて学べる本。

経営コンサルタント・竹内謙礼さんと、公認会計士・行政書士の青木寿幸さんの共著第4弾です。

一般のビジネス書の形式と違い、小説のストーリーのなかにマネー・ファイナンスに関する知識を散りばめられているので、ついつい物語の展開が気になり、飽きずに読み進めていくことができます。

この「貯金兄弟」では、「知識豊富な弟・翔太が、兄の宗一郎や他の登場人物にファイナンスに関する知識を教えてあげる」といった場面がよく出てきます。「知らない人と知っている人の会話なので、非常にわかりやすく、頭に入ってくる気がします。

また、性格の違う兄弟の確執を中心に、お金に振り回される登場人物の人生が、その悲哀とともに描かれていて、物語としても非常に面白く読めました。(個人的には「切り替えろよ」の浜崎が好みでした笑)

文章全体は、非常に軽いタッチでユーモアたっぷりに書かれていて、すぐに読めます。お金のことや将来のことは、何となく難しかったり気が重くなったりで目を背けがちですが、いつかは必ず考えなくてはいけない時期が誰にでもやってきます。ビジネスマンになりたての方はもちろん、結婚を考えている方や、将来のお金に対して漠然とした不安を抱えている方は、ぜひお手にとってご一読していただければと思います。