演劇を通して成田をPR-「空から目線でテイクオフ!!」を見て思ったことなど。

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「成田(と成田空援隊の活動)のテーマとした演劇がおこなわれる」を聞き、いてもたってもいられなくなり、見に行きました。

とっても楽しめたし、こういう街のPRはとてもいいなぁ!と感じました!!

劇全体の印象,感想

現実の成田の取り組みや、成田を盛り上げるために結成された成田空援隊がどのような課題を抱えているのか、などがデフォルメされ劇に組み込まれているので、鑑賞することで成田がいまどういった立場におかれているのか、どのようにしたいんだけど、どこでつまづいているのか、などがわかりやすく理解できるようになっています。

劇全体はコメディタッチでありながら、ホロリと泣かせるところもあり、心が揺り動かされました。とても面白く、満足しました!また、成田市民にはあまりのローカルネタにニヤリとさせられること間違いなし!でした。

各登場人物の名前が、成田の地名でしたね(笑)玉造さんとか赤坂さんとか…滑川さんとかクスリとしちゃいましたよ(笑)

私は地域情報の制作という仕事柄、その取り組みや内情がある程度耳に入ってくるので、少し説明臭く感じてしまうところが正直あったのですが、なにも知らない方、ほとんどの活動を知らない市民には、実情や背景をどうしても説明せざるを得ないので、そういった目線ではちょうどよかったのではないかと思います。他の方の意見も聞きたいところです。

空援隊のおかれている立場の表現

「空援隊が今、その存在意義を見失い、模索している」「空援隊の想いが市民に伝わらない」という葛藤・苦悩は、すごくよく表現できていたと思うし、正直このテーマにまで踏み込んで創るとは思っていなかっただけに、とても勇気というか、本気度を感じました。ただ市民をホールに集めて「こんなことしてるんです!だから応援してください!わかってください!」とどこかのコンサルタントが猿芝居するより、役者の方がこうして演じたほうが、実情も伝わるし、素直に応援したくなりますね(笑)
あえて気になったところを挙げれば、少し自虐的すぎたかなと。「自分たちは成田を盛り上げようとがんばっているのに、成田市民から嫌われている」というのは、個人的にはちょっと違和感を感じました。もちろん残念ながらそういう捉え方をしている市民もいるとは思いますが、「成田空援隊の活動は素晴らしい!ただ、それをアイコン化しているコンサルタントのプロモーション手法が反感を買っている」と捉えている私(何様だw)としては、誤解されてとらわれている気がして、少し胸が痛くなってしまいました。。。コンサルタントが抜けて、これからが空援隊が本当に地域に根ざしていく時だと個人的には思っています。

”演劇”を通じて成田をプロモーションしていく、ということ。

「共感」→「応援」という流れに持っていくために、演劇は非常に有用と思います。楽しませながら内情を無理なく伝えることが出来ますし、行政の広報誌や業界誌などでのPRとはまた違った層に訴えかけることができるといった意味で、今までの一方向的なプロモーションとは違う、ユニークなアイデアだと感心してしまいました。

こんな風に、演劇だけでなく、音楽やイラストなど、アーティスティックなアプローチや様々な手法で市をプロモートしていく必要性と重要性に気づかされた公演でした。

10/24〜26まで、築地でも公演が行われるそうなので、都内の方で成田出身の方、成田に興味のある方はぜひご覧ください!もちろん、成田に興味がなくても、舞台そのものも、とてもおもしろいですよ!!

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