6.03 田中優さん講演会「原発に頼らない社会へ」

6月3日、田中優さんの講演会「原発に頼らない社会へ」に行きました。
平日日中にもかかわらず、会場にはざっと250名ほどいらっしゃいました。
前半は放射能の被害状況および防衛策、後半は原発がいかに非効率的で高コストな発電方法か、原発に変わる新しい発電方法など、各国の発電に対する考え、取り組みなどをわかりやすくお話ししてらっしゃいました。講演は大変為になる話ばかりで、必死でメモをとりました。
動画もありましたので、ぜひご覧ください。
USTREAM: 原発に頼らない社会へ 田中優講演会 in 成田
個人的には後半の電気料金の仕組みや新しい発電方法、世界の動向なども興味があったのですが、やはり目の前起こっていることと「今」どうすべきかについては全員が気になるところだと思います。
メモのうち(特に成田の方が)気にしておくべきと感じたものを記しておきます。放射能対策の参考になれば幸いです。
*速記したため、聞き間違い、メモ間違いなどがあるかもしれません。ご注意ください。(特に、何かを対策したりする場合は、鵜呑みにせず、必ずご自身で事実内容を確認し、判断してください)

・福島第一原発は「津波でやられた」と報じられているが、実際には地震で既にやられている。耐震設計について具体的に数値を用いて説明。数値上は、阪神淡路大震災や中越地震の規模ですでにアウト。
・放射線の被曝線量について、よくメディアではレントゲンと比較されるが、これはナンセンス。「0.05msv/h=レントゲンと同じ」といっているが、レントゲンでの被曝は一瞬。もし比較するのであれば、レントゲンを一日24回、一年間浴びなければならない。0.05msv/h × 24h ×365日で実際の被曝線量は年間438msvとなる。世界の基準で1年間浴びていい放射線量は1msv。この438倍の被爆線量でありながら、大丈夫というのはペテン。
・放射線をあび続けると、被曝線量年間1msvは、10万人あたり5.5人ががんで死ぬ量。確率的影響がある。必ず一定の割合で危険が生じる。「安全なレベル」というものは存在しない。成田は10msv/y、つまり確率的には10万人に55人ががんになる危険性がある。
放射能は遺伝子を壊す。細胞分裂が活発な胎児、幼児に圧倒的に被害を受ける。
・福島市内の小学校の汚染度は「放射線管理区域」(レントゲンを撮る部屋などがそうです)よりも高い場所になっている。レントゲンの部屋で寝泊まりしているようなもの。そこでこともあろうか、地面に顔を近づける腕立て伏せなどやらせている。
・フランスの政府機関の調査によれば、1年後に避難しても59%の被曝が、3ヶ月以内であれば82%の被曝が防げる。今から移動しても全然遅くないので、もう遅いとあきらめないで避難できる人は避難をしてほしい。
こわいのは内部被曝。外部被曝と違い、体内で被曝し続けてしまう。体内にいれないように、花粉症のマスク着用は非常に有効。できれば水で湿らせたガーゼなどをいれるとより防げる。
・食べ物を選ぶことは重要。放射性物質が付着した食べ物は摂取しないように。牛乳など濃縮されてしまうので避けた方が良い。政府が発表する食品の安全基準は信用しないこと。WHOの基準に比べもともと日本の基準はあまいうえ、さらに基準を緩めている。
・水は、ミネラルウォーターだと高いので、水道水1Lあたり1gの炭を砕いて一晩つけ、こして使うとよい。
・「がんになるリスク」が高くなるので、がんになりにくいよう免疫を高めることが大切。和食、とくにごまは抗酸化作用があるので、摂取することをおすすめ。