放射能について。うちの決断。

放射能について、今考えていること、4歳児と1歳児のいるうち(家庭)が下した決断を書きます。
まずあらかじめ断っておきたいのは、今から書くことは、私たち家族を取り巻く家族構成、住む場所、環境、思想をふまえた上で、私たち家族が選択したひとつの道です。周りを考えていない、きわめて利己的な決断です。とらえようによっては、風評被害を煽っているようにうつるかもしれませんが、真意ではありません。これを書くことで、同意してもらったり、賛同して同じようにしてもらいたいという意図は決してないことをあらかじめお断りしておきます。ただ、迷ったり悩んだりしている人が、これを読むことで決断の後押しができたり、考えるきっかけになってくれればと願っております。
私が、放射能について、真剣に家族で話し合わなければならないなと思ったのは、本当に情けない話なのですが、5月も末、あの大震災から実に2ヶ月半が経とうとしている頃でした。
きっかけは、会津素子さんに誘われた、えこねこ勉強会での、村松先生の話でした。
下記はブログの過去エントリのリンクです。
■今私たちができること。(えこねこ勉強会で放射能について考える)
■6.03 田中優さん講演会「原発に頼らない社会へ」
それまで、被曝に関しては楽観的でした。離れているし、はっきり言って他人事だったんです。
けど、上記の過去エントリにも書いてあるように、成田でだって、確実に被曝している。これは移住も含めて、家族で話し合うべきだと感じました。
【移住しようか】
5月末、えこねこ勉強会で村松先生の話を聞いた後、私が妻に提案をしました。妻の実家のある四国に移住することも検討しないかと。収入など、現実面でいろいろとクリアすべき課題がたくさんあるのは承知の上で、提案をしました。そのとき、妻はネット上で情報を仕入れることもなく、新聞やテレビからの(操作された)情報のみを判断基準としていたため、当然反対をしていました。
ただ、新聞、テレビが真実をすべて伝えているわけではない、ということを知ってもらいたくて、6月3日の田中優さんの講演には一緒に来てもらいました。結果的に、きてくれたことで同じ目線で話すことができるようになりました。
田中さんの話によると、成田の汚染は、確率的に10万人に55人が癌の発症する程度と認識しました。この確立で、今の生活をすべて放棄し移住を検討するのはやはりデメリットのほうが大きいと判断し、移住は保留としました。
【成田で暮らすために気をつけること】
移住は保留としましたが、汚染されている環境で子供を育てていくために以下のことはしよう(しないようにしよう)と決めました。
*既存のメディア(新聞、テレビ等)や国の発表は情報操作されているという認識を持つ。ネットの情報を鵜呑みにする訳ではないが、火のないところに煙は立たないので、振り回されないように気をつけつつ、出来る限りの情報収集と対応をしていく。
*内部被曝を避けるため、野菜をはじめとした食材の産地は、東北、茨城、千葉産を避ける。できる限り西日本産のものを買う、なかったら取り寄せる。
*飲料水はもともと九州からミネラルウォーター(地下水)を買っているが、料理にも使うようにする。(いままで料理は水道水)
*放射性物質が濃縮されるといわれている牛乳の摂取は極力控える。家では豆乳に変更。
*被曝は累積で決まるので、一時的にも距離を置くことは重要。なので、夏の四国への帰省は長め、1ヶ月くらい考える。
特に、千葉や茨城県産の野菜を使わないというのは、苦渋の決断でした。大丈夫かもしれないけれどだめかもしれない。今回ばかりは自分たちだけのことを考えてしまっています・・・
【幼稚園での生活について】
幼稚園関連では、2つのことをしようと決めました。まずは給食のこと。それと、幼稚園が放射能測定に関してどう捉えているかを確認すること。
給食に関しては、製造会社が茨城ということもあり、産地を調べようと思っていました。HPを見ると、結構きちんと情報公開してくださっていることがわかりました。また、親の試食会の際、関東圏の野菜は使用せず、西日本から仕入れているという話があったそうなので、幼稚園の給食に関しては今まで通りいただくことにしました。場合によっては毎日お弁当も覚悟していただけに、ほっとしました。
また、幼稚園の対応に関して、副園長先生に率直に今の不安と現状を聞いてみました。
モンスターペアレンツ扱いされるのを覚悟していたのですが、全然そんなことはなく、むしろ共感してくださり話してよかったなと思いました。
基本的に幼稚園としては、市が計測した空間線量および成田空港のモニタリングポストの値で「いまのところ大丈夫だろう」という判断を下しているようです。
ただ、吹きだまりや土の計測など、自主的に行うことは考えていないようだったので、やはり自分たちの身は自分たちで守ることが必要だと感じました。
プール開きが近づいているのですが、妻と話をして、今年は屋外プールは見学させようかということに今のところ決断しました。
やりたいこともさせてあげられず、子供たちには本当に申し訳なく思っています。
【その他】
4歳児の子供にマスク着用をさせようかとも思っていたのですが、心臓病だった1歳児のために年少の1年間、風邪をもらわないようにずーっとマスク着用を強いていたので、あまりにも不憫でさせられておりません。今でも悩んでいます。15日未明に4号機から白煙があがったという情報を得た当日だけは、念のためさせていきました。
私たちのこの対応が、人によっては大げさすぎるとうつるかもしれません。何が正しいのか、正直全然わかりません。けど、個人的には今回のケースはやってやりすぎることはないと思っているのです。
今なにもしないで5年後10年後、娘たちに何かあったら…甲状腺の手術をすることになって首に手術痕、いわゆる「チェルノブイリネックレス」を見るようなことがあったら…考えるだけで涙が出てきます。そのとき、後悔しないように、出来る限りのことはしておきたいと思っています。
5年後、10年後なにもなくて、まわりから馬鹿にされてもいいじゃないですか。「あのときは大げさだったね」って笑い飛ばせば。
最後に、いろいろと資料を載せておきます。参考になれば幸いです。
『放射線被ばくから子どもを守るために』(お医者さん監修)子どもへの影響、5月時点での汚染地域、日本の暫定基準値は世界と比べてどうか、水や食べ物や空気などどう気をつけたらよいか、などが書いてある http://p.tl/1rIX
子どもたちを被爆から守るために http://goo.gl/GWZ97
内部被ばくを心配する子育て家庭に朗報~西日本野菜ネット販売 http://t.co/bcTkqtC
田中優さんの講演より「1年後に避難しても59%の被ばくが防げる。3か月後に避難すると82%の被ばくが防げるという調査結果をフランスの政府機関が出している。今から避難しても全然遅くないから、もう遅いとあきらめないで避難できる人は避難をしてほしい。」

“放射能について。うちの決断。” への2件の返信

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    記事を書いて下さって本当にありがとうございます。
    子供を持つ親として、出来るだけのことはしたいですよね。
    「避難できる人は、した方が良い状況なのだ」
    ということを知っているだけでも違います。
    けーたろーさんご家族のご決断、参考にさせて頂きます。
    お野菜をもはや安心して食べられないことが
    本当に辛いです…涙
    心配な時は、食べ物に「気」を入れて
    「この素材は放射能ナシ!!」って自己除染します。
    コレ効きますよ(ハニー談)
    けーたろーさんの勇気に感謝です☆

  2. SECRET: 0
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    すごく参考になります。
    どうもありがとうございました。
    『成田の汚染は、確率的に10万人に55人が癌の発症する程度』と知って救われました。
    子どもを守りたいというのは親としては当たり前のことで。
    なのにうちは父親は全くと言っていいほど無関心で・・・
    心配しすぎなんだと。
    私にできることは何かと日々ネットで情報を収集している毎日です。
    私もできるだけ野菜は遠くのものを購入したりしてます。
    幼稚園の給食もいろいろ対応していただけていてありがたいですよね。
    うちの場合いざとなった時に避難できる場所がないのが心配です。
    実家は我が家よりも北にあるので。
    テレビもすべては本当の事ではないようですし
    どれを信じていいのか分からなくなりそうですが…
    数年後、笑い話になりますように。