Pジャクソンによる実写化希望w「鹿の王(上・下)」

2015年本屋大賞受賞作品。内容(「BOOK」データベースより)強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる―。

たまーに文学作品を読みたくなる時がありまして、ちょうどそんな気分の時に、本屋さんでたまたま手に取った作品。

病(ウイルス)発生の謎。帝国の情勢と、それぞれの部族の事情…。それらが複雑に絡み合い、微妙なバランスが保たれている世界が舞台の、極上ファンタジー小説でした。読んでいて、「うわーこれ、ピータージャクソンに実写化してもらいたいわー!」と思っていたら、案の定、作者の上橋菜穂子さんは、この手のファンタジー小説では有名な方だったのですね。。。

ちなみに、どうでもいい話なんですが、作者の名前が中学生の時に好きだった子と同じ名前で、それだけでレビュー☆5つけたくなりますね。本当にどうでもいい話ですね。はい。

作品の話に戻りますと、冒険小説の要素あり、謎解きミステリー要素あり、ナショナルジオグラフィックちっくな自然・共生的な要素もあり、本当にもりだくさんで、大満足でした!上下巻で結構なボリュームありますが、睡眠時間を惜しんで読みふけってしまいました。

支配された王国と、支配した帝国があったり、物語の終盤では一応犯人的な悪者?も出てくるのですが、決して弱者と強者、悪者と善人と、単純に割り切れないところが、この作品の惹かれるところでした。

ブックレビューでは、登場人物や舞台が多いといった意見も目につきましたが、登場人物はそれぞれ魅力的だし、丁寧に描写されているので、具体的なイメージも湧きやすく、個人的にはあまり気になりませんでした。

主人公のヴァンは、もう読み進めていくうちに、ロード・オブ・ザ・リングでアラゴルン役だったヴィゴ・モーテンセンでしかイメージできなかったし、もう一人の主人公ホッサルの父は、同じくガンダルフ役のイアン・マッケランだったんだよなぁ。けど、なぜかホッサルは窪塚洋介イメージだった(笑)繰り返しになるけど、そんな謎の配役で、ぜひロード・オブ・ザ・リングチームで実写化してもらいたいと思うのでありました。